1.SONY

ベータマックス、Hi8以降、オーディオとビデオ製品はSONYで固めていた。例外は当時既に化石化していたKENWOODのADプレイヤーぐらいか?

個性はないけど、ニュートラルで小音量で飽きの来ない音。
オーバーシュートや色にじみが比較的少なく、業務用みたいに落ち着いた画。

全部やめた。

かつては修理に出すことは多くともサービスステーションの故障原因の説明が丁寧で、納得でき、現場のアフターサービス要員が秀逸だ、永くつきあえると信頼していたのだが。

合理化とやらで修理のコールセンターが山梨だかどこだったか、全国1カ所になってしまって状況は一変した。

コールセンターでは、技術がわからない。説明ができない。現場に症状が伝わらない。見込修理になる。ひどいときは新品交換になる。

これって、繰り返すのよね。本当の原因がフィードバックされないので、対策部品なんて出てこない。前と同じ部品が実装されている。新品交換なんてお得感あるけど、設計ミスならしょうがいないけど、非常に繊細な半固定抵抗の設定など、交換してしまうと補正ができない。使用環境も違うものだから、繰り返す。治らない。

実は全国一カ所のコールセンターはコストダウンになってない。来てくれたエンジニアに苦情を言うと、「おっしゃるようにしたいんですがね。」
技術料はちゃらにして肩を落として帰って行かれた。

机上の計算で目先のコストダウンを図っても、イメージなどのマイナスはあるし、顧客は敏感に感じるものだ。ビデオオーティオあわせて年間ソニーカードで次々新製品を買っていた私、(数十万円?)は少なくともお得意様1名減である。だいたい、雪崩が起きる。

今、原発事業で落ち目の東芝と映像を一緒にやるらしいが、1+1=1以下。企業風土に希望が持てない両者は、他社のシェア増大に貢献するだろう。

2.オリンパス
これも熱狂的なファンだった。OMシステムの一眼レフカメラ。21mmから500mmノ20本以上のレンズ、それもF値2以上の高級レンズを揃え、ボディはOM3ti、OM4tiを中心に最盛期5台。しかも他社製品には一切浮気しなかった。
AF一眼があたりまえになってオリンパスは失敗、社は一眼レフから撤退。

メンテナンスも期待できなくなって、実用に耐える愛器を必要とした私はニコンに乗り換えた。オリンパスは「すべて」売り払い買い換え資金に回した。

さらにキャノンに乗り換えた今に至るが、かつての顧客を切り捨てたオリンパスへの批判めいた気持ちは強い。デジタルで復権するかと思えば、目先のCCD小型化に囚われて、大型で感度の良くノイズの少ない撮像素子開発から完全に落ちこぼれている。おまけに画質にこだわらず、軽快で実用においてエポックメイキング名何かをやるんじゃないかと思っていたパナソニックに事実上母屋を奪われている。ミラーレス マイクロ3/4である。

しかもシェアは低位安定?

高級機分野で往年の個性を回復する可能性はないに等しいと思っている。願わくばパナソニックがズイコーの名を引き継いで映像事業を継続してほしい、と思っている。

加えて言うなら、ユーザー組織であるカメラクラブ。デジタルへの再参入が遅れて銀塩カメラでの作品制作もOKと入っておきながら、銀塩カメラにこだわりのある講師を追い出し、某カメラクラブの終焉を看取った講師を後釜に据えた。(彼はふたつのメーカー系クラブの最終講師、として歴史に名をとどめるかもしれない。)

この間、オリンパス社にも随分応援をしたが、映像文化の守護者としての役割は最後まで守る、と言い続けて、守り切れそうにない現状である。

早く映像事業をパナソニックに売却してほしい。それがズイコーの名を残す唯一の便法である。やや大衆化してしまうが。。。米谷氏を想起するこのごろ。