毎日新聞2011年7月21日朝刊「政府節電「10%超」要請」の1面トップ記事の「解説」 にこうある。
「供給不足+予備率=9% 現実的な目標代弁(見出し)。。。前後略 政府が必要と考える節電幅は関電の予想最大電力に対する供給不足6.2%と、最低限必要とされる予備率3%を合算した需給ギャップの約9%で、説得力がある。」

いささか旧聞に属することで恐縮だが、私は毎日新聞を購読している。が、この「政府の要請に説得力がある」とする記事に説得力を見いだすことができない。

関西電力の節電お願い資料を見ても、必ずしも明確ではないが、通常、供給不足というのは需要(最大電力)に対してであると考えられる。予備率は供給が分母である。つまり、関西電力の説明も毎日新聞も分母をごっちゃにしている。足しても無意味である。関西電力は、都合の悪いこともあるだろうから、供給・需要とも近似の数値であることから都合良く説明するのは良いとして(笑)新聞社が正確な分析を欠くのはいかがなものか。
本当は新聞社には、独自取材でデータを収集し、電気の需給がどうなっているのか検証して国や電力会社の主張が正しいのか間違っているのか見極められるような記事をお願いしたい。

発表ジャーナリズムだからしょうがない。。が、プレスリリースを鵜呑みにして、感覚的になんとなく説得力がありそうだ、とかコメントするならこんな新聞は要らないのではないかと思う。

http://mainichi.jp/select/biz/news/20110721k0000m020122000c.html

また、2011年7月5日の、「橋下大阪府知事:「節電やめた」はやめた 発言迷走」は明らかに誤報である。これは分析を欠くと言うより、意図的に迷走を演出したとしか思えない。

あるいは直接取材対象と質疑をしながら、馬と言っているのを鹿と聞いたとしか思えない。(故事では命に関わるので誤答は怖い。。)

朝:
問:節電はどうしますか?
答:やめるかどうか検討します。
暮:
問:検討の結果どうなりましたか?
答:検討の結果節電をすることになりました。

 記事→ 朝には節電やめると決めたのに、暮れには一転節電やめるのをやめた。。
 朝令暮改を演出できるな、と見込んだところは良かったかも知れないが、自らの演出にのけぞって
簡単な事実関係が見えなくなっている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110705k0000m010078000c.html

他にも記者の目、での個人的な感想だけの小学生の作文みたいな記事、大阪府のいわゆる「君が代」条例に関する論調など、法令や数字に弱く、情緒に強い?ようなところが最近気になる。まあ、面白いと言えなくはないのだが。。記者の目は体験記に関しては、他の体験記と同様、自分の体験していないことについては非常に興味深い。。(毎日の記者でなくても誰でも同じと言うことか。。)

公称351万部とWIKIにあったが、厳しいのかも知れない。マスメディアとしての組織だった取材力が落ちているのではないかとも思う。

他も大差ないか。
が、お仕事でお世話になっていることもあって読売に変えようかと真剣に思う毎日。。(毎日ちゃうがな、読売やがな。。はて。。)