序盤でコケたので転倒記と言うべきか?

さまざまなアクシデントに見舞われながらまあ、そこそこのタイムで走れた不思議な大会であった。

過去2回の経験から序盤は1km5分のゆったりペースを心がける。狙い通りに?3:30の、ペースランナーには抜かれる。

まあ、ええんとちゃう?と思い始めた6kmすぎ、倒れたランナーを救護している現場にさしかかる。心肺蘇生の普及活動に取組んでる身としては、スルーできない。立ち止まり大丈夫ですか?と救護スタッフに声をかける。

倒れてるランナーは、動きが明らかにあるので、もしや死戦期呼吸では?との懸念も頭を掠めたが、いや、違う。AEDも到着している。

スタッフの大丈夫、ありがとうございます、との声を確認して走り出す。

ああ、そして東大寺南大門前付近にまで来た時、奈良マラソンの風物詩かも知れない。シカ飛び出し注意、てなポールがゼブラゾーンに連立しているのに気付かず、よりによってブルーラインから遠い路側のコース採りをしてしまい、あっと転倒!

左手から着地、左膝を擦りむき、仰向けに。柔道の受け身よろしくすぐ立ち上がったが、ペースダウン。いや、ペースダウンで済んだのはむしろ幸運。ちょうど知人が、応援してくれてて、辻野さん、大丈夫?と声かけてくれたのが励ましにもなり、メンタルなダメージは最小限にとどめることができたのも幸運。

先に進む。

ペースを抑制しつつ、しかし、木曜に痛飲したのが影響、身体の浸透圧と喉の渇きがシンクロしてないのか?朝の給水が過大だった!15km過ぎてトイレ休憩することに。

ロスは最小限。ただし、この時点で自己ベスト更新はあり得ないと思われたので、気持ちを切り替える。歩かない。急がない。楽しむ。しかし、ファンランモードはお断りだ!最後はスパートかけるぞ!

天理の登りは頑張って1km/5:00くらい。しかし、折り返しのぜんざいが食べたい。帰りのくだり登りも頑張るが三輪そうめんも食べたい!

貪欲にFUNとSPEEDを追求!

して、私にとって一番の難所35kmくらいから繰り返されるアップダウンでは、有森さんとハイタッチ。元気でる。しかも腕を使って!と的確なアドバイスまで!

給水所では、ペース落としつつも、39kmくらいからくだりが多くなる。ここで後半をスピードアップできると気持ちいいの!

できるできる。

さらにRUN友の応援が飛んでくる!有難い!

フィニッシュの競技場前では最後のイケズな上り坂があるが、歩かないで走る。

競技場手前から最後のスピードアップ!トラックに、入ってからは抜く抜く。スパイダーマンには抜き返された!が、なんとか遊んだ割に3時間41分少しでフィニッシュ!あー息が切れてる。下手すると目も回りそうだがなんて爽快なんだろう。高校生・補助員やボランティアから祝福されながらお茶、ドリンク、バナナ、タオル、メダル、となんでこんないっぱいもらえるねやろー、て感じでありがとうありがとうと更衣室に戻っていく。特に天理の折り返しで強くおもつたのは、なんでマラソンをめぐる人々はこんなにあったかくなれるんだ!普段、ここまで純になれる?なんで今日はこんなあったかい人ばかり、ありがとうやがんばれや、イイ言葉ばかり、笑顔ばかり。こわな環境の中を走るランナーは本当に幸せだ。長距離ランナーの孤独、て小説があった。が、今日、モノを書くとすれば、市民ランナーの、幸福、ではないか。

自己ベストも仕事しての奈良マラソン記録も更新できなかったけど、帰りのエキスポでの飲み食いや買い物も含めてならマラソンを堪能した1日であった。