とにかくやたら苦労して、ボランティアというのはある意味楽しみでやっているのだけど、何度も楽しみ、やりがいを上回る嫌なことがあって、しんどかった。
藤井寺JAZZ祭り運営委員会として協力・貸し出していたDrumSetを返却いただいたので、一旦締めくくりたいと思う。まだ終わったわけでないことは後述する。
どうも主立った創設者のひとりが音楽イベントもボランティアイベントも意味がわかっていないのだと思う。
一言で言うと。
街を活性化するため、はいいのだが音楽そのもの、演奏者や観客への心配りが感じられない。
今年、昨年まで支えていただいていたトランペッターの行本さんのあとを引き継ぐひとがいないので、全然代わりにはなり得ないけど、高槻ジャズの裏方ふたりでなんとか支えることになった。
ここまでは良いのだが、ここからが大変。
1)運営のルールがない。
音楽イベントでありながら、音楽への心配りがないからポリシーがないのと同じである。ポリシーがなければ運営が迷走する。
街を賑わせようと言うのはあるのだが、イベントの芯になるものが音楽だ、と言うところがない。
よってライブイベントでありながらブッキングのルールがめちゃくちゃでそれも二転三転する。
ここをなんとか例外のいっぱいある状態ではあるが、1ユニットまたは出演者2ステージまで、ゲストは。公共の場所では。。と何とか説明の付く状態にして7月。
2)ダブルブッキングの同時多発
ブッキング作業を始めると、それ以前にブッキング担当の知らないところで進んでいた「主立った創設者のひとり」が、出演時間や場所などの条件もある程度盛り込んだ状態で空手形を切っていたことが判明。「私のクワイヤは土曜日OKと言われたんですが連絡がないのはどうしてでしょう?」
「頼まれたから出てみてもいいなと思うのですが、申込みは?」など、埋めつつあるプログラムの
コマにかぶりは出るわ。曜日や時間の指定が実はあったり、口約束の同時多発テロ状態をなんとかなだめるのに、何度あやまったことか。
この時点で引き受けたのが運の尽きだった、と諦めたけど、そう言う連絡が「主立った創設者のひとり」さん(以下「本人」と言う。選挙のタスキみたいだけど。。)に入るたび、ブッキングのことは、○○(私ともうひとり)に任せてある。誰やねん口約束して覚えてないのは。。
3)機材の扱い
電源、どこから何を借りる。運搬。とにかく2転3転。これがミーティングで議論した結果なら良いのだが「主立った創設者のひとり」が勝手に決めて報告が来る。
まあ、これは運営の問題だから一緒に反省するとして、機材の扱いがまるでなっていない。
写真の一枚は帰ってきたフロアタムである。スタンドケースもあるのにタムのケースにレッグが無理矢理詰め込まれている。鉄と木では木が負ける。楽器が判らないでもこれは判ると思うのだが。
昨年の話しにはなるが、あるジャズフェスから借りたPAセットはケーブル類がごちゃごちゃで返還されて先方のボランティアが確認して自分のところで使えるようにするのに苦労したらしい。今回の片付けの時に仄聞し申し訳なく思う。。
1回目から藤井寺JAZZ祭り、あるいは私の機材をお貸ししているのだが、譜面台が3本なくなり、1本は違うモノを返して??いただいている。
今回は実はDrumsを返却してもらったのが先週の土曜日なのだが、フタをあけるとシンバルが一枚ない。「本人」にさっそく連絡するとケースに収めたヒトが他の機材の消すに入れ間違えた。そのものに持って行かせます。とのこと。このヒトもボランティアである。何かおかしくないか。
以上、機材の借り出しは「本人」の担当になっているのだ。
それなら自分が回収して藤井寺に返すのが筋ではないのか?
4)ジャズストイベントとは?
トドメはある店舗会場でワンフード1000円が必須で入れ替え制にするのだと、なんと前日に判ったこと。これではジャズストイベントにならない。入れ替わり立ち替わりワンドリンクくらいで観客がどやどやして盛り上がる、結果的に来店者数は普段とは比べものにならないくらい増えるはずなのだが、「本人」会場を借りるときにそういう説明をしていない。
聞けば直接オーナーと話すわけでなく、オーナーの知り合いの女性を介して交渉したのだと言う。
お店に責任があるのではなく、シェフがせっかくの機会だから特別メニューを用意して、との善意に起因するモノなのだが、実は第1回第2回と現場を仕切っていただいたお店の方が昨年ご病気で今年は別の方になった。彼にとっては初めての経験なものだから説明がなければ自分の想いで準備するよなあ。
直接話しが通ってないと直感して前日、お店に食べに行った。話しが判らないヒトではない。
結局初日の演奏が始まってから今度はオーナーとお話しし、仕組みをお話ししたら、「そう言うの教えて欲しかった。聞けばその方がうまく行くの良く判る」、と入れ替えもオーダー必須もなるべく、と言うことで事実上ゆるゆるにしていただけた。でも一旦、広まってしまうと2日めも敷居が高いまま。増えないよなあ。お客さん。でも最後から2つ目のワクくらいからジャズストらしいてんこ盛り感が出てきた。良かった、と言うべきか遅かったと言うべきか。
出演者には前日の連絡で、それはブーイング出るわ、なるところ事情説明すると呑み込めるはずのないところ、呑み込んでいただいて、ジャズストイベントとしては敷居が高く、お客さんも限られる中ではあるが、熱のこもった演奏をしていただいた。いろいろ大変ね、ありがとう、まで言っていただくと申し訳なくて涙が出た。頼んで出演していただいた方ばかりで本当に申し訳ない。
5)実行委員会
スタッフの中でもミュージシャンやプログラムに対する気配りがなさ過ぎないかとの意見が強く、何度も終わってからも議論するのだが、今のやり方が正しいとする「本人」の主張は変わっていない。
スタッフからのメールに反論するカタチで誇り高く引用された吹田ジャズ・ゴスペル実行委員会の規約はこうである。
「本会は、吹田の商店街で音楽を楽しむことのできる機会をつくることにより、商店街の活性化をはかり、多くの人が訪れる、魅力あふれる楽しいまちとなることを目的とする」
音楽への理解を深め、とか、音楽文化を育み、とか、音楽家との交流とか、がなく、音楽は活性化のための道具であって、街と音楽ともにWin-Winに持って行くことが頭に入ってない。
当然書かなくても入っている、と理解するべきかも知れないが実際音楽が道具に、なっている。
機材も。ミュージシャンでさえも。
片方だけ持ち上げても、役所のお金つぎ込んでも、自然に盛り上がる仕組みを作り込まないからいまひとつ盛り上がらない。
さらに言えば、街、音楽に支え手のボランティア、一般市民や観客、団体、行政との連携や交流があると良いのだが、ない。「本人」が仕切っている行政や他の団体との接点、向こうが見えないし、多分揉め事の火消しに手いっぱいで、そうした拡がりにまで気が行ってない。
不幸な関係者を作りたくないからこのままのカタチでの単なる継続はしないで、抜本的にやり方を変えないと、と思う。
写真:でDrumsの返却の時にはお茶菓子なども持参したり、昨年は自分で回収しにいったのだけど、美辞麗句お礼を連ねた紙がDrumsに貼ってあった。運ぶの手伝ってくれないで、議論しているひとが大勢居たので余計にこれが辛い印象になって今も残っている。
鉄のレッグに負けたシェルは磨き直しやね。